3.ミックスの役割

目次

ミックスの工程で担う役割は主に以下になります。
  
 1.複数音源を一つの音源にまとめる。(2-mixの音源を作成する)
 2.各音源の音量のバランスを取る
 3.定位を設定する
 4.周波数毎の音量のバランスを取る
 5.各種エフェクト設定する
  
  
1.複数音源を一つの音源にまとめる。(2-mixの音源を作成する)
ミックスという工程の本来のとなります。
録音の仕方にもよりますが、レコーディングを行うとその曲のパート分の音源が作成されます。
(ボーカルの音源、ギターの音源、ストリングス、ベース、ドラムス、etc,etc...)
その複数の音源を一つにまとめて、複数の音源が同時になっている状態を作り上げます。
  
ミックス前
BASS : Download
Guitar: Download
Piano : Download
Drums : Download
  
ミックス後
Download  
  
  
2.各音源の音量のバランスを取る
2-mixの音源を作成する際に、各音源の音量のバランスを取ります。
バランスが悪い場合、ギターの音量が大きくてボーカルが聞こえにくいとか、ベースの音が小さくて聞こえない等の現象が起きます。
また、音楽ファイルを作成する場合、最大音量が決まっていてそれを越えるとクリッピングと呼ばれるノイズがはいります。(俗に言う音割れ)
ミックスを行う際はクリッピングが起きない様に細心の注意を払う必要があります。
レコーディング時にクリッピングを発生させてしまった場合、ミックスの段階で取り除くことは難しいです。
リッピングに関しては録音の段階から発生させないように心がける事をおすすめします。
  
■クリッピングが発生している音源
Download
  
音量のバランスを取る際は、コンプレッサーやリミッターといった、ダイナミクス系と呼ばれるエフェクトを使用します。これらのエフェクトは、音を圧縮し、音源内の小さい音を聞き取りやすくする効果があります。
  
  
3.定位を設定する
定位とは、左右どちらの方から音が聞こえてくるかの設定なります。
定位は、右のスピーカーから出る音と左のスピーカーから出る音の大きさで決まります。
定位を設定させるときは、Panというパラメータを変更します。
これを設定することによって音を立体的に聞かせることが出来ます。
目をつぶって聴いたときに、どの位置から音が鳴っているのが判るように設定を行います。
  
  
4.周波数毎の音量のバランスを取る
EQ(イコライザー)と呼ばれる機材もしくはエフェクトを使用して、周波数帯域毎の音量バランスを取ります。
まずは、下の音源をお聞き下さい。
  
EQ前
Download
EQで低域をブースト
Download
EQで高域をブースト
Download
  
EQを使用することによって、音の高い部分や低い部分が強調されていることが判るかと思います。
周波数とは、音の高さを示します。たとえばラの音ならば440Hz(ヘルツ)という周波数になります。(クラシックだと442Hzの場合もある。)
しかし、実際に音をならした場合、ラの音を出したとしても440Hz以外の周波数についても音が出ています。その周波数のバランスによって音色が決定される要因の一つになっています。
  
ミックスを行う際、周波数帯域毎の音量を変化させることによって楽器の特徴を引き出し、同じ音量でもその楽器を2-mixの中で目立たせることが出来ます。ちなみに私はこれが苦手です。
人間の耳は同じような帯域の音が鳴っていると、聞き取りにくくなる傾向があるそうです。(マスキング効果という)
また、録音時に発生した耳障りな帯域の音量を下げたり(カット)、可聴域外(人間が聞き取れない音)の周波数をカットして音圧を上げたりもします。
  
また、周波数のバランスによって曲の印象が変わります。
周波数の高い位置の音量が大きい場合は、透明感のある印象、冷たい、人工的な印象をうけます。逆に小さいと音が籠もって聞こえます。
逆に周波数の低い位置の音量が大きい場合、暖かで深みのある音になります。音量が小さいと迫力が無くなります。
  
  
5.各種エフェクト設定する
ミックスの工程で当てるエフェクトに関して、曲の表現に大きく関わる部分についてどこまで行うかは人それぞれかと思います。
ここではミックスの段階で当てる頻度の高いエフェクトについて記載します。
  
・空間系
 ・リバーブ
  音の響きを音源に付加します。これを付加することにより、音源が教会やホール、スタジオ等でなっているような音に変化します。
 ・ディレイ
  山彦のような効果を付加します。
  
・ノイズリダクション
 ノイズを軽減するエフェクトです。完璧に除去できるわけではなく、元の音質から変化してしまいます。
 個人的にはどちらかというとレコーディング時に気をつける内容だと思います。
  
ディストーション
 ・アンプシミュレーター
  ギターアンプを通した音のように音が変化します。こちらもどちらかと言えばレコーディングの段階の作業になります。
・テープサチュレータ、真空管サチュレータ
  アナログテープや真空管を通したときの音のように変化します。アナログらしさを出したいときに使用します。
  
・ピッチシフター
 音源の音程を変化させます。オートチューンなどもピッチシフターの一種になります。